捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
 精霊との契約は、精霊使いが精霊に名をつけることによって成立する。湖の大精霊に名を付けるだけの能力を持つ精霊使いは、今まで現れなかったということだろう。
(おばあ様がスィア湖に来ていたら、どうだったかな――)
 精霊師として、並の精霊使いでは太刀打ちできないような能力を持っていた祖母がここに来ていたとしたら、契約することはできただろうか。
 いや、考えても始まらないか。きっと、大精霊と呼ばれるほどの力を持つ精霊と人が契約しようだなんて間違っている。
「じゃあ、私は水の精霊達から話を聞いてみますね」
「頼む。俺達じゃそこはできない相談だからな。俺達は周囲に異常がないか調べてみる」
 イオレッタに依頼が出されたのは、精霊と話をする能力を持っているからだ。精霊との話し合いはイオレッタに任せておいて、『ニバーン』の面々は、周囲を調べ始めた。
「ヴァネッサ、このあたりの精霊を紹介してくれる?」
『任せて』
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