捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
 スィア湖はただの観光名所だったけれど、精霊を見に来た観光客が祈りを捧げることで、神性を持つようになったらしい。そして、湖の大精霊は、神になる資格を得たのだそうだ。
「イオレッタ、精霊達は何か言っていたか?」
 湖の周囲を調べに行っていたクライヴ達が戻ってきた。
「あの……精霊から、神様になるらしいです」
 自分で口にしながらも信じられない。今までこういった状況に直面することはなかった。
 そもそも、精霊から神になるというのは話としては聞くことはあったけれど、こうやって人々の間で話題になるのは初めてかもしれない。
 イオレッタの話を聞いたクライヴは、目を丸くした。彼にとっても、きっと思いがけない話だった。
「めでたい話じゃないか。さっそく代官のところに話に行こう。それと、これから忙しくなりそうだな」
 クライヴに連れられ、代官の屋敷に向かう。
 代官の屋敷は、湖がよく見える場所に建てられていた。事前に話は通っていたから、すぐに代官の前に案内される。
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