捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
「吾輩がここにいるのがそれほど問題か?」
「人間は、ドラゴンが怖いから。あと、精霊が集まってるのって、たぶん私のせいなんですよ」
精霊師であるイオレッタの魔力を好む精霊は多い。意図して与えるのは契約している精霊だけだが、イオレッタの近くにいたいと願う精霊は多いのだ。
「私がいなくなったら、精霊も移動すると思うんですけど……今の家が気に入っているので、できることなら出ていきたくなんです」
「当たり前だ。恐れられて当然――ではあるが、そこまでする必要はない。迷惑をかけるのは本意ではないな。ならば、こうしよう」
こうしようって何をするつもりだ。クライヴ達も慌てて止めようとするけれど、それよりドラゴンの方が速かった。
翼を大きく広げ、頭を振ったかと思ったら、ポンっと彼の姿が消える。と、今までドラゴンのいたところに立っていたのは、一人の青年だった。
「人間は、ドラゴンが怖いから。あと、精霊が集まってるのって、たぶん私のせいなんですよ」
精霊師であるイオレッタの魔力を好む精霊は多い。意図して与えるのは契約している精霊だけだが、イオレッタの近くにいたいと願う精霊は多いのだ。
「私がいなくなったら、精霊も移動すると思うんですけど……今の家が気に入っているので、できることなら出ていきたくなんです」
「当たり前だ。恐れられて当然――ではあるが、そこまでする必要はない。迷惑をかけるのは本意ではないな。ならば、こうしよう」
こうしようって何をするつもりだ。クライヴ達も慌てて止めようとするけれど、それよりドラゴンの方が速かった。
翼を大きく広げ、頭を振ったかと思ったら、ポンっと彼の姿が消える。と、今までドラゴンのいたところに立っていたのは、一人の青年だった。