捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
そう口にするベルライン伯爵は、今まで見たことがないような表情をしていた。トラヴィスは、背筋がぞくりとするのを覚えた。
「エグバート殿下とクライヴ殿下は、不仲だというのはよく知られている話だ。エグバート殿下ではなく、クライヴ殿下を次代の王にと動く者もいるらしい」
プラディウム王国には他に何人かの王子がいるけれど、王太子の座を争っているのは、エグバートとクライヴの二人なのだということはトラヴィスも知っている。そのぐらいのことを知らないようでは、貴族としてやってはいけない。
「エグバート殿下に協力をお願いしよう。クライヴ殿下を追い落とす方法があるとなれば、エグバート殿下に協力をお願いすることもできるはずだ」
「さすがだわ、お父様。トラヴィス様もそう思うでしょう?」
「あ、ああ――そうだね。シャロンの言うとおりだ」
今朝までは、トラヴィスの行く道は明るい光に満ちていたはずだった。
いきなりその道から脇道にそれ、なぜか泥船に乗せられている。そんな気がしてならないのはなぜだろう。
「エグバート殿下とクライヴ殿下は、不仲だというのはよく知られている話だ。エグバート殿下ではなく、クライヴ殿下を次代の王にと動く者もいるらしい」
プラディウム王国には他に何人かの王子がいるけれど、王太子の座を争っているのは、エグバートとクライヴの二人なのだということはトラヴィスも知っている。そのぐらいのことを知らないようでは、貴族としてやってはいけない。
「エグバート殿下に協力をお願いしよう。クライヴ殿下を追い落とす方法があるとなれば、エグバート殿下に協力をお願いすることもできるはずだ」
「さすがだわ、お父様。トラヴィス様もそう思うでしょう?」
「あ、ああ――そうだね。シャロンの言うとおりだ」
今朝までは、トラヴィスの行く道は明るい光に満ちていたはずだった。
いきなりその道から脇道にそれ、なぜか泥船に乗せられている。そんな気がしてならないのはなぜだろう。