捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
 一応家令には、冒険者組合を通じて連絡が取れるようにしてある。
 あの人達が道を誤るようなことがあれば戻らないといけないだろうけれど、イオレッタの平和な生活のためにも、道を踏み外さないことを祈っておこう。
「ここまで一緒に来てくださってありがとうございました」
「こちらこそ。俺達に巻き込まれなかったら、まだゴルフィアで生活できていたのにな」
「ううん。新しい場所に滞在するってわくわくしますから!」
 そう、イオレッタは自由の身なのだ。ゴルフィアでの生活も悪くなかった。
 組合の治療所で手伝いをして、薬草を採取に出て。暮らしていくには十分だったし、貴族の娘として送ってきた窮屈な生活とは雲泥の差だった。自由って、素晴らしい。
「ここでも同じような生活ができると思うんだ。もし、何か困ったことがあれば遠慮なく声をかけてくれ」
「そうさせてもらいますね」
 知り合いがいるというのは悪くない。ここまでの旅路も、彼らがいてくれたから楽しかった。
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