仲良し地味くんは私の隠れ護衛でした。

「じゃ、じゃあお言葉に甘えてこのショートケーキもらってもいいかな?」

「もちろんだよ」

「ありがとう……!!」


お皿になっているショートケーキを一切れもらう。


おしゃれなフォークで一口分取り、口には運ぶと甘いクリームといちご、スポンジが美味しくてたまらなかった。


「ん〜……!!すごく美味しい!」

「ふふ、それはよかった」


優しく微笑んでくれる忍くん。

もしかして、忍くんと一緒に食べてるからかも。

忍くんは苦くて大人向けっぽいチョコレートケーキを食べている。


「忍くんと一緒に食べてるから、こんなに美味しいのかもしれない……!」

「……だめそれ反則可愛い」

「へっ?」


少し頬を赤くしながらそう言った忍くんを見て、私まで顔が真っ赤になってしまった。


「千幸、すごく可愛いんだからもっと自覚して?」

「な、何言ってるの……!?」

「本当だよ、そろそろ自分が可愛いってわからないと、俺以外の男にも好きになられちゃうよ?」


っ……!何それ、すごくずるい……!


ほっぺたが真っ赤になってしまっていることをよく自覚した。

私、心臓いくつあっても本当に忍くんといるの、ドキドキしてもたないよ……!!
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