推しは策士の御曹司【クールな外科医と間違い結婚~私、身代わりなんですが!】スピンオフ
しっかりしなきゃ!推しに迷惑をかけてはいけない!まずはそこだ!
背筋を伸ばして笑顔を作り、遠く長く感じる専務たちの場所まで移動する。
磨かれた大きなガラス扉を前に、専務と玲菜さんと男性はソファーに座りもせず楽しそうに過ごしていた。
近づくとわかるのが、玲菜さんの柔らかな優しい表情だった。数秒前まで専務を振った悪いイメージを勝手に浮かべて、失礼な妄想を脳内で巡らせてごめんなさいと、本人の優しそうなオーラを目の前にして、素直に猛反省するレベルだった。
玲菜さんの隣にいる男性は近くで見ればみるほどのイケメンで、世の中の男性で専務に勝てる男はいないと思っていたけれど……これは、なかなか……本当にイケメンだった。キラキラオーラは専務の方が上だけど、顔が小さくてスタイルが良くて、顔のパーツがとにかく整っていて、綺麗な目をしていて、素敵な人だった。
「仕事中にごめんなさい」
専務はそう言って私の腕をギュッと引き肩を抱いた。
「せっ、専務」
見てる見てる!絶対絶対フロントで見てる!二人だけじゃなくて、さりげなくみんな見てるからっ!
「どうしても紹介したくて。こちら友達の緒方玲菜さんと長田夏輝さんです」
やっぱり玲菜さん……じゃなくて、専務、私の肩から手を離さないと、フロントに戻るのが怖いです。
「そして、彼女が」専務が私を紹介する前に、玲菜さんが「咲月さんですよね」と、私の名前を呼んでくれた。
「はい。木戸咲月です」そう返事して、さりげなく専務の身体から離れようとするけれど、思いのほか力が強くて困ってしまう。
「大下さん、咲月さんを離してあげなきゃ!」
「どうして?だって婚約者ですよ」
えっ!いつ私は正式に婚約したのでしょうか!驚いた顔で専務を見ると、専務はいつもの丸め込んだ笑顔で私を見る。
「だから、そう言うところなんだってお前は!強引な策士野郎が」
男性はそう言って無理やり専務の腕を引っ張って、私から離してくれた。至近距離でもイケメンさん。柔らかそうな前髪が素敵だ。そして、専務にそんな言葉を吐く人がいるなんて、信じられない。専務は悲しそうな顔で私に笑いかける。
「いつもこんな感じなんでしょう?大下さんはマイペースで強引すぎる。咲月さんがかわいそうでしょう」
玲菜さんにそう言われて、専務は「僕は愛する咲月さんにそんな、かわいそうな事なんてしませんよ」と、大きな声でそう言った。
だから
専務……そーゆーとこですよ。
そーゆーとこがマイペースなんですよ。
専務の声はとっても綺麗で通っていた。
だから、その一言は静かなるロビーに響いていた。
このまま逃げていいでしょうか?
背筋を伸ばして笑顔を作り、遠く長く感じる専務たちの場所まで移動する。
磨かれた大きなガラス扉を前に、専務と玲菜さんと男性はソファーに座りもせず楽しそうに過ごしていた。
近づくとわかるのが、玲菜さんの柔らかな優しい表情だった。数秒前まで専務を振った悪いイメージを勝手に浮かべて、失礼な妄想を脳内で巡らせてごめんなさいと、本人の優しそうなオーラを目の前にして、素直に猛反省するレベルだった。
玲菜さんの隣にいる男性は近くで見ればみるほどのイケメンで、世の中の男性で専務に勝てる男はいないと思っていたけれど……これは、なかなか……本当にイケメンだった。キラキラオーラは専務の方が上だけど、顔が小さくてスタイルが良くて、顔のパーツがとにかく整っていて、綺麗な目をしていて、素敵な人だった。
「仕事中にごめんなさい」
専務はそう言って私の腕をギュッと引き肩を抱いた。
「せっ、専務」
見てる見てる!絶対絶対フロントで見てる!二人だけじゃなくて、さりげなくみんな見てるからっ!
「どうしても紹介したくて。こちら友達の緒方玲菜さんと長田夏輝さんです」
やっぱり玲菜さん……じゃなくて、専務、私の肩から手を離さないと、フロントに戻るのが怖いです。
「そして、彼女が」専務が私を紹介する前に、玲菜さんが「咲月さんですよね」と、私の名前を呼んでくれた。
「はい。木戸咲月です」そう返事して、さりげなく専務の身体から離れようとするけれど、思いのほか力が強くて困ってしまう。
「大下さん、咲月さんを離してあげなきゃ!」
「どうして?だって婚約者ですよ」
えっ!いつ私は正式に婚約したのでしょうか!驚いた顔で専務を見ると、専務はいつもの丸め込んだ笑顔で私を見る。
「だから、そう言うところなんだってお前は!強引な策士野郎が」
男性はそう言って無理やり専務の腕を引っ張って、私から離してくれた。至近距離でもイケメンさん。柔らかそうな前髪が素敵だ。そして、専務にそんな言葉を吐く人がいるなんて、信じられない。専務は悲しそうな顔で私に笑いかける。
「いつもこんな感じなんでしょう?大下さんはマイペースで強引すぎる。咲月さんがかわいそうでしょう」
玲菜さんにそう言われて、専務は「僕は愛する咲月さんにそんな、かわいそうな事なんてしませんよ」と、大きな声でそう言った。
だから
専務……そーゆーとこですよ。
そーゆーとこがマイペースなんですよ。
専務の声はとっても綺麗で通っていた。
だから、その一言は静かなるロビーに響いていた。
このまま逃げていいでしょうか?