推しは策士の御曹司【クールな外科医と間違い結婚~私、身代わりなんですが!】スピンオフ
「どっ……どうしよう」自分で何も考えられず、頭の中が真っ白になって芽愛ちゃんにすがると、「早く行きなさい!」と背中を押されて立ち上がる。すると周りから拍手と歓声が沸き、私はそのままステージに向かって歩き始めた。
ふわふわしている。頭も身体も足元もふわふわしていて、みんなの歓声も遠くに聞こえる。でも、専務へと続く道はなぜか光って見えて、引き寄せられるようにスムーズに小さな階段の元に到着すると、目の前に手が差し伸べられた。
「どうぞ」柔らかい声と共に綺麗な指が揃っている。推しは指先まで綺麗だと、この状態で変な感想がインプットされる。あまりにも自然な仕草に私も手を伸ばし、専務と手が重なった。手をもう洗いたくない一生分の運を使った気がする。
「フロントの木戸咲月さん?」制服のネームプレートを優しい声が読み上げる。
「はい」
「咲月さん、とても素敵な名前ですね。おめでとうございます」
そう言って小さな箱を手渡し拍手をしてくれた。私は「ありがとうございます」と、たぶんお礼を言えたと思うけど正直覚えていない。そのくらい自分の席に戻るまでふわふわしていて、自分の名前を読んだ優しい声と微笑みだけが頭の中でリフレインされて、ダイヤのネックレスよりそっちの方が重要だった。
「咲月おめでとう!」「おめでとう木戸さん。見せて見せて!」芽愛ちゃんに抱きつかれ、周りに大騒ぎされながらブランドの箱を開けると、そこには小さいながらも誇り高き一流ブランドのダイヤのネックレスが輝いていた。なんて綺麗なんだろう。本当にいただいていいのかしらと小心者の私は不安になってしまう。
ふわふわしている。頭も身体も足元もふわふわしていて、みんなの歓声も遠くに聞こえる。でも、専務へと続く道はなぜか光って見えて、引き寄せられるようにスムーズに小さな階段の元に到着すると、目の前に手が差し伸べられた。
「どうぞ」柔らかい声と共に綺麗な指が揃っている。推しは指先まで綺麗だと、この状態で変な感想がインプットされる。あまりにも自然な仕草に私も手を伸ばし、専務と手が重なった。手をもう洗いたくない一生分の運を使った気がする。
「フロントの木戸咲月さん?」制服のネームプレートを優しい声が読み上げる。
「はい」
「咲月さん、とても素敵な名前ですね。おめでとうございます」
そう言って小さな箱を手渡し拍手をしてくれた。私は「ありがとうございます」と、たぶんお礼を言えたと思うけど正直覚えていない。そのくらい自分の席に戻るまでふわふわしていて、自分の名前を読んだ優しい声と微笑みだけが頭の中でリフレインされて、ダイヤのネックレスよりそっちの方が重要だった。
「咲月おめでとう!」「おめでとう木戸さん。見せて見せて!」芽愛ちゃんに抱きつかれ、周りに大騒ぎされながらブランドの箱を開けると、そこには小さいながらも誇り高き一流ブランドのダイヤのネックレスが輝いていた。なんて綺麗なんだろう。本当にいただいていいのかしらと小心者の私は不安になってしまう。