時をこえて、またキミに恋をする。
幕末剣士、修学旅行へ
お屋敷に戻る前にささっと顔に包帯を巻いて、何食わぬ顔で宗治とお屋敷に戻った。


「…宗治!びぃ様はいらしたの!?」


お屋敷に入ると、慌てた様子で都子姫が駆けつけてきた。


「はい、姫。また倒れているところを見つけました」

「それならよかったわ…」


わたしの名前は『びぃ』だと宗治から聞いたのだろうか。

お姫さまである都子姫に『様』をつけて呼ばれて、一瞬驚いた。


そのあとは、わたしは血だらけの両膝の手当てもしてもらい、お屋敷でのんびり過ごさせてもらった。


お昼ごはんも夜ごはんも和食で薄味だけど、おいしかった。

毎日こんな食事だったら健康によさそう。


だけど、いつ現代に戻れるかがわからないから、これからもずっと同じような食事だったら、無性に揚げ物とかラーメンとかお菓子が食べたくなっちゃうな…。
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