時をこえて、またキミに恋をする。
さっきから、絶え間なく女の子たちが後ろの宗治の席へ遊びにきている。

同じクラスの女の子だけではなく、隣の車両からも違うクラスの女の子がやってくるくらいだ。


「おっ、ありがとう。もらうよ」


宗治も宗治でわたし以外には外面がいいから、自分がモテてるという自覚もなく、快く受け答えしている。


「…なによ。そういうときだけ愛想がいいんだから。都子姫に言いつけてやるっ」


わたしはムスッとして、自分の席に座り直した。


新幹線がトンネルに入り、暗くなった窓には不機嫌そうに頬を膨らませるわたしの顔が映っていた。


わたしが機嫌が悪いのは、宗治が女の子たちからチヤホヤされているからではない。

ただ見ているだけのなにもできない自分に腹が立っていた。


わたしじゃない女の子と楽しそうに話したり。
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