時をこえて、またキミに恋をする。
なにも出店ばかりに夢中になっていたわけでない。

宗治なりに、ちゃんとわたしのことを見てくれていた。


宗治の大きな手に包み込まれて、…わたし今すごくドキドキしてる。


この前、突然手を繋がれたときは、そんならしくないことしなくていいなんて言ったけど――。

本当は、宗治とこんなふうに手を繋いで歩いてみたかったんだ。


楽しかった夏祭りの時間はあっという間に過ぎ、月明かりが照らす道を宗治と歩いて帰っていた。

仲よく手を繋いで。


「ただいま〜」


そう言って玄関の戸を開け、下駄を脱いでいると――。


「…都美、宗治くん」


奥からお母さんがやってきた。

だけど、その表情はどこか暗い。


「どうかしたの?みんなは?」

「縁側よ。2人もいっしょにきて」


わたしと宗治は顔を見合わせる。
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