俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
蓮は、気にはなったが、あまり考えないようにした。

その日は新しい秘書が来る日だった。

社長室に東條が女性を伴って現れた。

「社長、以前お話し致しました秘書の金子流花をお連れ致しました」

「ああ、今日だったか」

「金子流花と申します、よろしくお願いします」

金子流花は二十四歳の大学院卒だった。

昼休みになって、蓮は流花を食事に誘った。

「食事に行って、そのまま、取引先の打ち合わせに行こう」

「かしこまりました」

間が悪いとはこのことを言うのだろう。

蓮は自分が忘れていたくらいだから、美希にも全く話はしていなかった。

エレベーターでエントランスに降りてくると、そのまま車に流花と共に乗り込んだ。

美希はお弁当を作って、蓮を驚かせようと、くることを伝えていなかったのだ。

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