俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
「どうしましょう、美蓮の迎えを忘れるなんて、私は母親失格です」

美希は急に泣き出した。

蓮は美希の尋常じゃない姿に何かあったんだと推測した。

蓮は美希をギュッと抱きしめて、落ち着かせた。

「美希、何かあったのか、今日は店を休んだようだが、どこかに出掛けたのか」

「蓮さんにお弁当を届けたくて、お店は休ませてもらったんです」

「えっ、弁当?」

美希は紙袋を後ろに隠した。

「会社に来なかったのか」

「いえ、あのう、行ったんですが、えっと、その」

「どうしたんだ、連絡くれればよかったのに」

「蓮さん、彼女さんと一緒で」

「彼女?誰の?」

「蓮さんの」

「俺の彼女?」

美希は思い出したように涙を溢れさせた。

「ちょっと待ってくれ、俺には彼女なんかいないよ」

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