君にかける魔法
あれから数週間。
あぁは言ったものの、星川さんはチア部のセンターなので忙しい。(熊沢君ともなかなか二人の時間を取れていないんだとか…)
変わったことといえば…

「お邪魔しまーす!」
「私も失礼します」

お昼休みが賑やかになったこと。
あれから席が前後ということもあり、星川さんと自然と仲良くなった。
その星川さんと仲が良い、チア部の藤堂くるみ(トウドウ クルミ)さんとも仲良くなった。

※ナツキちゃん・クルミちゃんって呼ぶようになりました!

文武両道の優等生2人と、平凡2人という、傍からみたら不思議な光景ではあるが意外と居心地が良いものだ。
ナツキちゃんとクルミちゃんのおかげで、より他クラスの人ともお話する機会も増えた。

「あのさ、暇だったらで良いんだけど…」

ナツキちゃんがおもむろにカバンの中から何かを取りだした。
あ、あれは!

「これ、行きたいんだよね、今週末部活休みで…」
「セイヤは?」
すかさずクルミちゃんが質問。
「練習試合だっていってたし、そもそもアニメとか興味無いもん」

少しほぉをぷくっと膨らませて拗ねた様子のナツキちゃん。

「モモ、そのアニメ前見てなかった?」
「ほんと!?」

女の子達が突如現れた生命体と戦うゲーム発のアニメだ。
男性ファンが多いコンテンツではあるけれど、かわいい女の子が出ているアニメは見やすくて見ていた。
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