闇堕ちしたエリート医師は一途に禁断の果実を希う
たしかに施設は素晴らしい。最新鋭の医療機器も配備されており、外来も入院もしっかりカバーできるようになっている。お金さえあれば保険適用外の治療も行えるのだろう。もしかしたら小手鞠のようなわけあり患者を匿う役目も果たしているのかもしれない。
「特に、茜里第二の入院棟は完全個室制で、セキュリティも完備。有名人がお忍びで治療に来ることもよくあるみたい」
「――うん、写真見たけど、なんだかお城みたいだった」
「じゃあ、小手鞠ちゃんはお城のお姫様ね」
ぽつんと呟く小手鞠に頷く加藤木を見て、陸奥はふん、と鼻を鳴らす。
――お城というよりは要塞みたいだな。
加藤木や小手鞠は喜んでいるが、陸奥は第二棟を最初に見た際、訝しく感じたものだ。
まるでお姫様を閉じ込める鳥籠のようにも見えてしまう。
メイン棟から通じていた長い渡り廊下の終点に、白衣姿の男性が立っている。小手鞠たちを迎えに来た第二棟の関係者だろう。
陸奥は軽く会釈をして彼の前へ車椅子を置く。
「亜桜小手鞠さま、ようこそ茜里第二病院へ。院長の清尾一臣です。担当は心療内科および精神科になります」
「特に、茜里第二の入院棟は完全個室制で、セキュリティも完備。有名人がお忍びで治療に来ることもよくあるみたい」
「――うん、写真見たけど、なんだかお城みたいだった」
「じゃあ、小手鞠ちゃんはお城のお姫様ね」
ぽつんと呟く小手鞠に頷く加藤木を見て、陸奥はふん、と鼻を鳴らす。
――お城というよりは要塞みたいだな。
加藤木や小手鞠は喜んでいるが、陸奥は第二棟を最初に見た際、訝しく感じたものだ。
まるでお姫様を閉じ込める鳥籠のようにも見えてしまう。
メイン棟から通じていた長い渡り廊下の終点に、白衣姿の男性が立っている。小手鞠たちを迎えに来た第二棟の関係者だろう。
陸奥は軽く会釈をして彼の前へ車椅子を置く。
「亜桜小手鞠さま、ようこそ茜里第二病院へ。院長の清尾一臣です。担当は心療内科および精神科になります」