闇堕ちしたエリート医師は一途に禁断の果実を希う
 そのまま自由の手が、小手毬の敏感な場所を愛撫していく。信じられない。だいすきなジユウおにいちゃんにふれられている。彼の手が、指先が小手毬を快楽へ溺れさせる。何度も訪れる浮遊感に、小手毬は夢中になる。結ばれてはいけないと、神罰が落ちると、あたまの片隅では理解している、けれど。

「すき……ジユウおにいちゃんっ!」

 恋をしていた、この気持ちに嘘はつけない。
 お互い、ずいぶん遠回りをしてしまったけれど。

「俺と一緒に……来い」
「……うん」

 誓いあうように、小手毬はそのまま、彼を導く。
 これはすべてを裏切り、地獄へ堕ちる行為だと理解している。
 だけど深い闇のなかで諦めていた小手毬を、自由はそれでも求めてくれた。
 自分の母親が異父弟と関係を持った因果を知らない小手毬だったが、彼女が諸見里の家を裏切り雪之丞のもとへ走った気持ちが自然とシンクロしていた。
 小手毬の母親と同じように。
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