闇堕ちしたエリート医師は一途に禁断の果実を希う
 異父妹と通じようとしていることを自由は恐れていない。愛すべき女性はいまもむかしもただひとりだけ。死にたがった彼女を、死にかけた彼女を、今度こそ自分が殺すのだ。“女神”の“器”となる宿命から。この地に蔓延る“諸神信仰”という狂気から。

「ジユウ、おにいちゃん」
「“女神さま”なんか似合わないよ。小手毬は、俺だけのお姫様で、お嫁さんになるんだ」

 きっぱり言い切って、自由も着ていた服を脱ぎ捨てていく。全裸になった自由に抱き締められて、小手毬の肌が喜ぶ。

「あたし、ジユウおにいちゃんのお嫁さんになる」

 そして“女神”の審判を待つことなく、小手毬は“諸神”の加護を目の前の男性へ捧げる。
 けして最後までしてはいけないという決まりを破って。



 ふたり――心の底から、身体を許しあう。
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