闇堕ちしたエリート医師は一途に禁断の果実を希う
「陸奥先生は、小手毬にふれましたか。瀬尾のように“女神”の“器”を覚醒させるためと」
「薬を打たれた彼女を処置したという意味では。それでも彼女はジユウ、お前のことしか想っていなかった」
「知ってます」
男たちに代わる代わる医療行為という名の調教を受けるのが“器”となるものの宿命だ。雛菊も茜里病院の閉鎖病棟で諸見里家の男と婚姻を結ぶ前に医師たちによる淫らな処置を受けたのだという。そのことを知った自由は何がなんでも彼女を取り戻すと決意した。陸奥は巻き込まれただけだ。けれど、この病院で生き延びるために“器”への医療行為を施したというのは真実なのだろう。自由はばつの悪そうな陸奥から視線を反らし、小手毬へ柔らかな眼差しを向ける。
「彼女が無事ならそれで充分です。けれど、ここから逃れるためには彼女を殺さなくてはいけません。協力していただけますよね?」
それは加藤木が提案した犯罪行為だ。
事実が明るみに出れば医師免許剥奪も免れないだろう。
それでも陸奥に拒むという選択肢は存在しない。
「ああ。彼女に全身麻酔を打つ。仮死状態にて死亡告知の後、身柄を引き渡す……いいな」
「望むところです」
「薬を打たれた彼女を処置したという意味では。それでも彼女はジユウ、お前のことしか想っていなかった」
「知ってます」
男たちに代わる代わる医療行為という名の調教を受けるのが“器”となるものの宿命だ。雛菊も茜里病院の閉鎖病棟で諸見里家の男と婚姻を結ぶ前に医師たちによる淫らな処置を受けたのだという。そのことを知った自由は何がなんでも彼女を取り戻すと決意した。陸奥は巻き込まれただけだ。けれど、この病院で生き延びるために“器”への医療行為を施したというのは真実なのだろう。自由はばつの悪そうな陸奥から視線を反らし、小手毬へ柔らかな眼差しを向ける。
「彼女が無事ならそれで充分です。けれど、ここから逃れるためには彼女を殺さなくてはいけません。協力していただけますよね?」
それは加藤木が提案した犯罪行為だ。
事実が明るみに出れば医師免許剥奪も免れないだろう。
それでも陸奥に拒むという選択肢は存在しない。
「ああ。彼女に全身麻酔を打つ。仮死状態にて死亡告知の後、身柄を引き渡す……いいな」
「望むところです」