闇堕ちしたエリート医師は一途に禁断の果実を希う
 腑に落ちない表情で、小手毬は自由の言葉を受け入れる。納得はしていないだろうなと思いつつ、ポケットの中から懐中時計を取り出し、自由はすまなそうに話を切り上げる。午後の外来が始まるのだ。


「とにかく、嫌いだなんて言うなよ」


 小手毬は何も言わないで、白衣を着た自由の背中から目を背けた。
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