わけあり男装近衛騎士ですが、どうやら腹黒王太子の初恋を奪ってしまったようです~悪役令嬢回避のつもりが、いつの間にか外堀を埋められていた件について~
あるかないかで言ったら、多分、ない。未来の配偶者として、これほど立派な相手はいないだろう。
「ですが、シュテファン第二王子殿下ですよ。今、私は彼の近衛騎士として勤めているのですよ?」
「それはケビンであってケイトではない。近衛騎士と未来の王太子妃。断るとしたら、どちらだ?」
「王太子妃……?」
「んなこと、できるか!」
ケイトの答えに、父親の大きな声が響いた。思わずそれには耳をふさぐ。
それにしても父親は気が早い。シュテファンが立太子したわけでもないのに、彼と結婚したら王太子妃になれると思っているのだ。
「ケイト」
穏やかな声で呼ばれ振り返れば、そこには母親が立っていた。
「結婚だけが女の幸せだとは言わないけれど、結婚をしてわかる幸せもあるのよ。あなたの相手がシュテファン王子殿下であれば、その幸せを手に入れることができるのではないかしら? それにまだ、シュテファン王子が王太子になるともかぎらないでしょう? あのシュテファン殿下のことだから、臣籍にくだるとか言い出して、辺境にこもりそうな気がするけれど」
ふふっと母親は艶やかに微笑んだ。
「ですが、シュテファン第二王子殿下ですよ。今、私は彼の近衛騎士として勤めているのですよ?」
「それはケビンであってケイトではない。近衛騎士と未来の王太子妃。断るとしたら、どちらだ?」
「王太子妃……?」
「んなこと、できるか!」
ケイトの答えに、父親の大きな声が響いた。思わずそれには耳をふさぐ。
それにしても父親は気が早い。シュテファンが立太子したわけでもないのに、彼と結婚したら王太子妃になれると思っているのだ。
「ケイト」
穏やかな声で呼ばれ振り返れば、そこには母親が立っていた。
「結婚だけが女の幸せだとは言わないけれど、結婚をしてわかる幸せもあるのよ。あなたの相手がシュテファン王子殿下であれば、その幸せを手に入れることができるのではないかしら? それにまだ、シュテファン王子が王太子になるともかぎらないでしょう? あのシュテファン殿下のことだから、臣籍にくだるとか言い出して、辺境にこもりそうな気がするけれど」
ふふっと母親は艶やかに微笑んだ。