世界くんの想うツボ〜年下ドS御曹司との甘い恋の攻防戦〜
「殿村が……謝ることじゃないじゃない、私ももっと毅然とした態度取れればよかったんだけど、得意先の人だし……専務のお嬢さんとお付き合いされてるって聞いて……都市開発の件に影響しないようにしなきゃって……」
言いながら声がか細く震えてくる。殿村が背中にそっと掌を当てた。
「他には?言われただけか?かなり山中課長の奴、近くまで寄ってたけど触られたりは?」
「少し……だけお尻……」
殿村がゆっくり私を抱き寄せた。
「……ほんとごめんな……橋本部長と話しながら、梅子の表情がこわばってたから山中課長に口説かれてるのかなと思って、咄嗟に橋本部長に梅子と婚約中だってことにして橋本部長の目が梅子に向くよう誘導したんだ……」
「うん……ごめ……ありがとう」
「都市開発のことさえなければ……ぶん殴ってやりたかった……正直、僕は都市開発のことなんかどうでも良かったんだ。とにかく梅子を助けたくて……でも僕が殴ることで都市開発のことがダメになれば……梅子が責任感じると思って、婚約中だなんて嘘ついた。怖い思いさせてしまってごめんな」
殿村の優しさと思慮深さに我慢していた涙が転がっていく。
「怖かったな、もう大丈夫だからな」
殿村があやすように頭をポンポンと撫でる。
「……殿村……私……」
目の前の殿村が滲んでうまく言葉が出てこない。殿村は私からさっと身体を離すとスラックスのポケットからハンカチを取り出し目尻にそっと当てた。
「……分かってるよ、優しくされて困ってんだろ。こういう時ぐらい甘えろよ。これくらいで梅子の気持ちが僕に向くなんて思ってないし、ポイント稼ぎしてる訳じゃないからさ」
私の心を軽くするために、おどけて肩をすくめる殿村の真っ直ぐで濁りひとつない誠実さが心臓を締め付ける。
「……ありがと」
私はハンカチで目頭をぎゅっと押さえつけると残りの涙を飲み込んだ。
「うん……ちゃんと泣き止んだな……僕達のタクシーも呼んであるんだ。もう、店の前についてると思う。家まで送るから」
「え、でも」
「いいから甘えとけって、ほら」
殿村に手を引かれながら私は立ち上がる。その掌は大きくあたたかくて、ひどくほっとした。
言いながら声がか細く震えてくる。殿村が背中にそっと掌を当てた。
「他には?言われただけか?かなり山中課長の奴、近くまで寄ってたけど触られたりは?」
「少し……だけお尻……」
殿村がゆっくり私を抱き寄せた。
「……ほんとごめんな……橋本部長と話しながら、梅子の表情がこわばってたから山中課長に口説かれてるのかなと思って、咄嗟に橋本部長に梅子と婚約中だってことにして橋本部長の目が梅子に向くよう誘導したんだ……」
「うん……ごめ……ありがとう」
「都市開発のことさえなければ……ぶん殴ってやりたかった……正直、僕は都市開発のことなんかどうでも良かったんだ。とにかく梅子を助けたくて……でも僕が殴ることで都市開発のことがダメになれば……梅子が責任感じると思って、婚約中だなんて嘘ついた。怖い思いさせてしまってごめんな」
殿村の優しさと思慮深さに我慢していた涙が転がっていく。
「怖かったな、もう大丈夫だからな」
殿村があやすように頭をポンポンと撫でる。
「……殿村……私……」
目の前の殿村が滲んでうまく言葉が出てこない。殿村は私からさっと身体を離すとスラックスのポケットからハンカチを取り出し目尻にそっと当てた。
「……分かってるよ、優しくされて困ってんだろ。こういう時ぐらい甘えろよ。これくらいで梅子の気持ちが僕に向くなんて思ってないし、ポイント稼ぎしてる訳じゃないからさ」
私の心を軽くするために、おどけて肩をすくめる殿村の真っ直ぐで濁りひとつない誠実さが心臓を締め付ける。
「……ありがと」
私はハンカチで目頭をぎゅっと押さえつけると残りの涙を飲み込んだ。
「うん……ちゃんと泣き止んだな……僕達のタクシーも呼んであるんだ。もう、店の前についてると思う。家まで送るから」
「え、でも」
「いいから甘えとけって、ほら」
殿村に手を引かれながら私は立ち上がる。その掌は大きくあたたかくて、ひどくほっとした。