世界くんの想うツボ〜年下ドS御曹司との甘い恋の攻防戦〜
「まさかの展開で私も驚いたわ。でもあなたの見積りは完璧だった。特にあなたには不利だと思っていたお金まわりの計算には驚いたわ。あのパーセンテージなら今すぐ商談に入れる。相手企業もご納得されるわ、お疲れ様」
私は何も言葉が出てこない。
先ほど私が見た限りでは明らかに心奈の見積りの方が優れていた。
「……社長ちょっと……待ってください……」
「え?源課長?どうかした?」
私は泣き崩れている心奈の傍に落ちている自分の見積書を拾い上げ、ページを捲っていく。そしてすぐにそれが自分の作成したものと変わっていることに気づいた。
「これ……」
(世界くんだ……)
私の見積書は後半部分のお金周りの算出部分から計算方式が変わっている。その数字を見ればすぐに分かる。世界がいつも隣で作成していた見積書の計算方法と同じで、乗せてくるパーセンテージは酷似している。
「心奈さん、泣き止みなさい。勝負はついたのよ」
「そんな……ひっく……社長お願いします……もう一度チャンスを……」
「往生際が悪いわよ」
由紀子のその言葉に心の中にあっという間に靄がかかっていく。
(……勝負に勝ったのは私……でも)
心奈が立ち上がると私の掌を握った。綺麗な二重瞼はもう真っ赤になっている。
「ひっく……源課長……あんなことして本当にごめんなさい。不正を働いたこと謝ります。ですから……もう一度だけ……勝負して頂けませんか?私……世界がずっとずっと……好きだったんです。このままじゃあやっぱり諦められませんっ。お願いしますっ……」
「私……」
心が揺れる。
このまま黙っていれば私は世界との交際を認めてもらえて婚約者にだってなれる。異動だってない。ずっと世界の傍に居られる。
──でも本当にそれでいいのだろうか。
私は胸をはって世界と交際を続けていけるだろうか。私は結んでいた唇をそっと解いた。
私は何も言葉が出てこない。
先ほど私が見た限りでは明らかに心奈の見積りの方が優れていた。
「……社長ちょっと……待ってください……」
「え?源課長?どうかした?」
私は泣き崩れている心奈の傍に落ちている自分の見積書を拾い上げ、ページを捲っていく。そしてすぐにそれが自分の作成したものと変わっていることに気づいた。
「これ……」
(世界くんだ……)
私の見積書は後半部分のお金周りの算出部分から計算方式が変わっている。その数字を見ればすぐに分かる。世界がいつも隣で作成していた見積書の計算方法と同じで、乗せてくるパーセンテージは酷似している。
「心奈さん、泣き止みなさい。勝負はついたのよ」
「そんな……ひっく……社長お願いします……もう一度チャンスを……」
「往生際が悪いわよ」
由紀子のその言葉に心の中にあっという間に靄がかかっていく。
(……勝負に勝ったのは私……でも)
心奈が立ち上がると私の掌を握った。綺麗な二重瞼はもう真っ赤になっている。
「ひっく……源課長……あんなことして本当にごめんなさい。不正を働いたこと謝ります。ですから……もう一度だけ……勝負して頂けませんか?私……世界がずっとずっと……好きだったんです。このままじゃあやっぱり諦められませんっ。お願いしますっ……」
「私……」
心が揺れる。
このまま黙っていれば私は世界との交際を認めてもらえて婚約者にだってなれる。異動だってない。ずっと世界の傍に居られる。
──でも本当にそれでいいのだろうか。
私は胸をはって世界と交際を続けていけるだろうか。私は結んでいた唇をそっと解いた。