世界くんの想うツボ〜年下ドS御曹司との甘い恋の攻防戦〜
「離すかよっ……仕事なんて正直どうでもいいだろ!俺は一緒に居れたらそれでいい!俺は梅子さんより大事なモノなんて一つもない!約束なんてくそくらえだろ!俺は別れない、別れてたまるかよ!」
「やめて、離して……」
世界に抱きしめられれば、安心する世界の匂いにもう何もかも投げ捨てたくなってくる。思考も感情もぐちゃぐちゃで目の前の景色も歪んでまるい水玉になっていく。
世界は泣き出した私をあやすように背中を撫でた。
「なぁ、もうこのままどっかいこっか」
「……え?」
「俺、梅子さんが居たら別に社長の椅子なんて欲しくない、何にもいらない。全部捨てられる」
「……そんなこと……子供みたいなこと言わないでよっ」
「子供って言うな!俺だって考えてるし、早く生まれたかったし……もっと早く大人になりたいし!でもこんな伝え方しかできない、梅子さんが好きだから!俺の運命の人だから!」
世界の指先が私の肩に痛いほどに食い込む。
「俺、絶対別れないから!」
「痛いっ……とにかく……契約交際は解除だから」
「何でだよっ!」
もうそろそろ限界に近くなってくる。世界を突き放すのも、年上だから約束だからと大人ぶって理解したくないことまで飲み込もうとする自分に嫌気がさしてくる。
世界が少しだけ身体を離すと私を真っすぐに見つめた。
「じゃあ結婚しよ」