世界くんの想うツボ〜年下ドS御曹司との甘い恋の攻防戦〜
殿村が病室を出て言って直ぐに、ベッドサイドで丸椅子に座っている私を見ながら桜子が目を細めた。
「素敵な方ね、殿村さんとはどういった関係なの?」
「え?どうって……同期よ」
歯切れ悪く返事をした私を見ながら勘のいい桜子が首を捻った。
「あら、どうみてもただの同期って感じじゃなかったけど?殿村さんご結婚は?指輪もなかったけど?」
「もうっ、殿村も独身よっ。倒れて点滴されてる身でどこ見てるのよ」
呆れた私を気にもとめずに桜子がぐいぐい心の中に攻め込んでくる。
「落ち着いてて、背も高くてイケメンだし……お母さんあんな息子が欲しいな。梅ちゃんとも並んでたら、すっごくお似合いだったし」
「ちょっと……困るからやめてよ」
「あら困るってことは意識してるのかしら?」
押し黙った私を見ながら桜子がクスクスと笑った。
「あ、まさかもう告白されてるとか?」
さらに目を見開いた私に桜子が口元に掌をあてて声を上げて笑った。
「梅ちゃんは顔に出やすいからね。なるほどねー、梅ちゃんは?殿村さんのことどう思っているの?」
「どうって……だからただの同期よ。もうこの話おわりだから……」
「……そう……分かったわ。ということは……世界くんとのお付き合いまだ続いてるってことかしら?」
桜子から聞かれるかとは思っていたが、咄嗟に言葉が出てこない。私は重い口を開く。
「実は……今日……別れたばっかりだから」
「あ……そう、だったの……」
私の声のトーンに桜子が悟ったようにそう呟くと、ふと真面目な顔をした。
「じゃあついでに聞いちゃうけど……梅ちゃん、お見合いの件どう……?少しは……考えてくれた?」
(お見合い……)
桜子のその言葉に世界の顔がやっぱりすぐに浮かんでくる。
──『早く大人になるから……本気だから。だからお見合いなんてしないでよ』
あの時はまさかこんなふうに世界を突き放して別れることになるとは思いもよらなかった。すぐに最後に二人で話した屋上での会話が蘇ってきて、目の奥がすぐに熱くなる。私は、暫く俯いてからポツリと呟いた。
「……ごめん。やっぱり……お見合いってなんか前向きになれないっていうか……なんていえばいいかわからないけど事務的っていうか……今年三十五の私がいうのもなんだけど……やっぱり結婚は恋愛結婚がいいかなって……」
桜子がふうっとため息を漏らした。
「素敵な方ね、殿村さんとはどういった関係なの?」
「え?どうって……同期よ」
歯切れ悪く返事をした私を見ながら勘のいい桜子が首を捻った。
「あら、どうみてもただの同期って感じじゃなかったけど?殿村さんご結婚は?指輪もなかったけど?」
「もうっ、殿村も独身よっ。倒れて点滴されてる身でどこ見てるのよ」
呆れた私を気にもとめずに桜子がぐいぐい心の中に攻め込んでくる。
「落ち着いてて、背も高くてイケメンだし……お母さんあんな息子が欲しいな。梅ちゃんとも並んでたら、すっごくお似合いだったし」
「ちょっと……困るからやめてよ」
「あら困るってことは意識してるのかしら?」
押し黙った私を見ながら桜子がクスクスと笑った。
「あ、まさかもう告白されてるとか?」
さらに目を見開いた私に桜子が口元に掌をあてて声を上げて笑った。
「梅ちゃんは顔に出やすいからね。なるほどねー、梅ちゃんは?殿村さんのことどう思っているの?」
「どうって……だからただの同期よ。もうこの話おわりだから……」
「……そう……分かったわ。ということは……世界くんとのお付き合いまだ続いてるってことかしら?」
桜子から聞かれるかとは思っていたが、咄嗟に言葉が出てこない。私は重い口を開く。
「実は……今日……別れたばっかりだから」
「あ……そう、だったの……」
私の声のトーンに桜子が悟ったようにそう呟くと、ふと真面目な顔をした。
「じゃあついでに聞いちゃうけど……梅ちゃん、お見合いの件どう……?少しは……考えてくれた?」
(お見合い……)
桜子のその言葉に世界の顔がやっぱりすぐに浮かんでくる。
──『早く大人になるから……本気だから。だからお見合いなんてしないでよ』
あの時はまさかこんなふうに世界を突き放して別れることになるとは思いもよらなかった。すぐに最後に二人で話した屋上での会話が蘇ってきて、目の奥がすぐに熱くなる。私は、暫く俯いてからポツリと呟いた。
「……ごめん。やっぱり……お見合いってなんか前向きになれないっていうか……なんていえばいいかわからないけど事務的っていうか……今年三十五の私がいうのもなんだけど……やっぱり結婚は恋愛結婚がいいかなって……」
桜子がふうっとため息を漏らした。