世界くんの想うツボ〜年下ドS御曹司との甘い恋の攻防戦〜
「お母さんから見たら、僕みたいなまだ新入社員が結婚前提とかご不安に思われるかもしれませんが、僕は本気です。梅子さんの真っ直ぐで思いやりのある飾らない人柄が僕は大好きです。仕事においては梅子さんの、真摯に向き合う姿勢を尊敬しています。
お母さんから見たら、頼りなくて、大事な娘さんを任せる相手としては不十分だと重々承知しております。でも……必ず生涯かけて梅子さんを守ります、絶対幸せにします。だからどうか結婚を前提とした交際を認めて頂けないでしょうか、お願いします」

世界が膝につくほどに頭を下げるのを見ながら、私のお好み焼きが涙で濡れていく。

「顔を上げてくれるかしら?」

世界が真っ直ぐに桜子を見つめた。

「正直言うと……年が随分違うでしょう?今は梅子を好いてくれているけれど……世界くんは若いから……やっぱり同年代の方とのお付き合いの方が気楽だし、変に気負うこともないんじゃないかしら?」

「僕は……梅子さんみたいな女性にはもう二度と巡り合えないって思っていて、梅子さんが運命の人だと思っています。なので……梅子さん以外と結婚なんて考えられません」

桜子が少し黙ってからまた口を開く。

「じゃあ逆に……世界くんの負担にはならないかしら?あと梅子にとっても若い世界くんのとなりは……不安に感じる部分も多いんじゃないかしら?若いあなたに梅子の全てを背負える覚悟があるかしら?」

「俺は……負担だなんて一度も思ったことないです。ただ俺のとなりにいると不安ではないかと問われたら……正直……不安にさせる要素はあると思います。でもそのことで梅子さんが泣いたり、辛いと感じることがないよう俺が全身全霊で守ります。梅子さんを誰よりも何よりも大切にして生涯かけて愛します。どうか認めてください」

世界が再び頭を下げるのを見ながら、私はこぼれ続ける涙をそのままに桜子に向って頭を下げた。
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