世界くんの想うツボ〜年下ドS御曹司との甘い恋の攻防戦〜
「いまなら、録音し直すけど?愛してる、に変更しとこっか?」

「い、いっ……大丈夫」

世界は平然としているが、私は世界から面と向かって愛してると言われれば、嬉しすぎてくすぐったい。

「ふっ……さっきベッドの上ではちゃんと俺にも愛してるっていってくれたくせに、そんなに俺から言われたら恥ずかしいんすか?」

「……恥ずかしいものは恥ずかしいの……う、嬉しくて……」

素直に言葉に出せば今度はものすごい勢いで世界が口元を覆った。

「え?世界くん?」

「あー、マジで見ないでください、今俺なんかめちゃくちゃ嬉しくて恥ずかしいんで」

みれば世界は月明かりの中、耳まで真っ赤にしているのが見えた。

「世界くんも照れるのね」

私がクスクス笑うのを眺めながら世界が口を尖らせた。

「そうですよ。梅子さんのせいだからね。マジで結局いっつも……梅子さんの想うツボだし」

その言葉に私の目は大きくなる。

「ちょっと、世界くんの想うツボでしょ?」

「は?梅子さんが俺の言うことだけ聞いて、俺の言う通りになったことあります?結局俺が梅子さんに転がされてんのっ」

世界が私の額をこつんと突いてからすぐに意地悪く笑う。 

「どっちがツボなんすかね?多分どっちもツボっすね」

「え?なによそれ?なぞなぞみたいね」

「ようは、俺らは愛し合ってるってことっすね」

「なっ……なんてこと言うのよ」

「誓いのキスしよ。はい。黙って目つぶって」

子どもみたいにニカっと笑った世界の笑顔に見惚れてしまう。そっと目を瞑れば世界の唇がそっと触れるだけのキスをおとす。

ゆっくり見つめ合ったまま顔を離せば世界が真面目な顔をした。


「必ず帰るから。俺のこと待ってて」

「うん……迎えにきて。ずっと待ってるから」

そして月明かりの仄かな優しいあかりに照らされながら、私達は永遠を誓うように長く甘いキスをした。
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