世界くんの想うツボ〜年下ドS御曹司との甘い恋の攻防戦〜
「で?どの現場?」
「あぁ、新規の星川不動産が建設予定の温泉旅館の図面なんだけど……これ今日中金庫にお願いできる?」
その殿村の言葉に明菜がおずおずと会話に入ってくる。
「あ、の……本部長……良かったらその私が作成しますけど……」
明菜が小さく掌を差し出せば、殿村がすぐに頭を掻いた。
「えっと……森川さんに悪いな。その負担にならないなら……お願いしたいんだけど」
「あ、全然大丈夫です。ではこれ作成したら金庫に入れておきます。あの、暗証番号は、い……いつもので」
「うん……えっと悪いね。宜しく」
明菜は顔を真っ赤にしながら図面を片手にデスクへと戻っていく。殿村は明菜が席に戻るまでその後ろ姿をじっと見つめていた。
私は二人のやり取りを見ながら思わず盛大にため息を吐きだす。
「もう、じれったいわね……毎度毎度じれじれしてる殿村とかわいい部下をみる私の身にもなってよっ」
「お、なんだ?梅子もついに欲求不満か?」
殿村が唇を持ち上げながらいつものように軽口をたたく。
「な……なんてこと職場で言うのよっ!」
「ははは、ま。御堂が帰ってきたらたんまり相手してもらえよ」
「ちょっと……声が大きいわよ……」
「ん?なんだ?入ってきたときから思ってたけど、浮かない顔してるな」
世界が私を置いてイタリアに行ってから三年と一カ月が過ぎた。三年ピッタリに帰ってくるとは思ってはいなかったが、この一カ月、私の心はずっとおちつかない。
鳴らないスマホをもう何百回みただろうか。今日か今日かと世界の帰りを心待ちにして、早く声がききたくてたまらなくなってくる。
「三年……以上たったからちょっと心配で……」
殿村がすぐにふっと笑った。
「あぁ、新規の星川不動産が建設予定の温泉旅館の図面なんだけど……これ今日中金庫にお願いできる?」
その殿村の言葉に明菜がおずおずと会話に入ってくる。
「あ、の……本部長……良かったらその私が作成しますけど……」
明菜が小さく掌を差し出せば、殿村がすぐに頭を掻いた。
「えっと……森川さんに悪いな。その負担にならないなら……お願いしたいんだけど」
「あ、全然大丈夫です。ではこれ作成したら金庫に入れておきます。あの、暗証番号は、い……いつもので」
「うん……えっと悪いね。宜しく」
明菜は顔を真っ赤にしながら図面を片手にデスクへと戻っていく。殿村は明菜が席に戻るまでその後ろ姿をじっと見つめていた。
私は二人のやり取りを見ながら思わず盛大にため息を吐きだす。
「もう、じれったいわね……毎度毎度じれじれしてる殿村とかわいい部下をみる私の身にもなってよっ」
「お、なんだ?梅子もついに欲求不満か?」
殿村が唇を持ち上げながらいつものように軽口をたたく。
「な……なんてこと職場で言うのよっ!」
「ははは、ま。御堂が帰ってきたらたんまり相手してもらえよ」
「ちょっと……声が大きいわよ……」
「ん?なんだ?入ってきたときから思ってたけど、浮かない顔してるな」
世界が私を置いてイタリアに行ってから三年と一カ月が過ぎた。三年ピッタリに帰ってくるとは思ってはいなかったが、この一カ月、私の心はずっとおちつかない。
鳴らないスマホをもう何百回みただろうか。今日か今日かと世界の帰りを心待ちにして、早く声がききたくてたまらなくなってくる。
「三年……以上たったからちょっと心配で……」
殿村がすぐにふっと笑った。