世界くんの想うツボ〜年下ドS御曹司との甘い恋の攻防戦〜
──プルルルップルルルッ
ふいになったスマホに世界が眉間に皺を寄せた。着信音からして電話がかかってきているのは私のスマホからではない。
世界が私の体に片腕を回したまま、ジーンズのポケットからスマホを引っ張り出した。
「あー、最悪。ボスだ」
「え?ボス?」
「あ。俺、社長のことボスって呼んでるんです。ちょっとベランダ借ります。その間に髪セットしててください」
世界はあっという間に離れていくと、私に背をむけてベランダへでて通話を始めた。
私はこてんとその場に座り込む。
(ちょっと待って……力がはいんない……これって……)
恋愛から遠ざかりすぎたのか、相手が世界級イケメンの世界だからなのかは分からない。
(うそ、ちょっとまさか……これが腰砕けってやつ?)
──コンコン。
その音に顔を上げれば、ベランダからスマホを耳に当てたまま世界が窓ガラスをノックして、いたずらっ子みたいな顔をしている。そして窓ガラスに息を吹きかけて、白く曇らせると長い指先でハートマークを描いてニヤッと笑った。
「なっ……」
私は思いっきり両手に力を込めて、すくっと立ち上がると精一杯平然を装って、ようやくドライヤーのスイッチをオンにした。
ふいになったスマホに世界が眉間に皺を寄せた。着信音からして電話がかかってきているのは私のスマホからではない。
世界が私の体に片腕を回したまま、ジーンズのポケットからスマホを引っ張り出した。
「あー、最悪。ボスだ」
「え?ボス?」
「あ。俺、社長のことボスって呼んでるんです。ちょっとベランダ借ります。その間に髪セットしててください」
世界はあっという間に離れていくと、私に背をむけてベランダへでて通話を始めた。
私はこてんとその場に座り込む。
(ちょっと待って……力がはいんない……これって……)
恋愛から遠ざかりすぎたのか、相手が世界級イケメンの世界だからなのかは分からない。
(うそ、ちょっとまさか……これが腰砕けってやつ?)
──コンコン。
その音に顔を上げれば、ベランダからスマホを耳に当てたまま世界が窓ガラスをノックして、いたずらっ子みたいな顔をしている。そして窓ガラスに息を吹きかけて、白く曇らせると長い指先でハートマークを描いてニヤッと笑った。
「なっ……」
私は思いっきり両手に力を込めて、すくっと立ち上がると精一杯平然を装って、ようやくドライヤーのスイッチをオンにした。