世界くんの想うツボ〜年下ドS御曹司との甘い恋の攻防戦〜
「心奈には関係ないから」
冷たく言い放った俺の言葉に心奈の目じりにうっすらと涙が滲むのが分かった。由紀恵が俺に当てつけるようにため息を吐いた。
「……心奈さん、世界には私からあの件も踏まえて言い聞かせますので、二人きりにしてくださるかしら」
「陶山社長……私……」
「大丈夫よ、私に任せてくれるかしら?のちほど秘書から連絡させます」
心奈は小さく頷くと少し俯きながら社長室の扉をに向かう。心奈が部屋から出ていき、足音が小さくなるのを確認してから由紀恵が二本目のタバコを咥えた。
「……見積課の源梅子課長ね……」
由紀恵は、ひとりごとのように梅子の名前を呟くとタバコの灰を灰皿に落としながら、俺にデスクの引き出しから図面を差し出した。
「世界。今度、駅前の都市開発で大型商業施設の建設が決まったの。以前メールした件だと言えばわかるかしら」
「都市開発……」
確か見積課に配属された金曜日の夜だ。
梅子と電車に乗っていた時に、由紀恵から急遽商品開発の件でロスへの出張が決まった件と合わせて都市開発計画についての簡単な概要と企画書が送られてきたことを思い出す。
俺は黙って頷いた。
「それに伴って心奈さんのお父様の会社である花田不動産が駅から徒歩十分の好立地にタワーマンションを2棟建設することになっててうちの水回り品、すなわちトイレ、ユニットバス、化粧台、システムキッチンを全千戸に納品予定なの。ただし花田社長は一人娘の心奈さんを溺愛していてね。娘の願いはなんでも叶えてあげたいそうよ……ここまで言えば勘のいいあなたならわかるかと思うのだけど?」
俺は下唇を噛み締めた。
「まさか……ボスから……でかい仕事の為に好きでもない女と婚約してくれって言われるとは思いもよらなかったです」
由紀恵は大きな指輪がついた人差し指で俺を指した。
「そうはいうけど、あなたは高校生の時、心奈さんとお付き合いしてたじゃない。家柄も間違いないし、可愛らしい方よ。私は大賛成ね」
「勝手に決めんなよ。さっきも言いましたけど、今源課長とお付き合いさせていただいてるんで」
「適当なところで別れなさいね」
冷たく言い放った俺の言葉に心奈の目じりにうっすらと涙が滲むのが分かった。由紀恵が俺に当てつけるようにため息を吐いた。
「……心奈さん、世界には私からあの件も踏まえて言い聞かせますので、二人きりにしてくださるかしら」
「陶山社長……私……」
「大丈夫よ、私に任せてくれるかしら?のちほど秘書から連絡させます」
心奈は小さく頷くと少し俯きながら社長室の扉をに向かう。心奈が部屋から出ていき、足音が小さくなるのを確認してから由紀恵が二本目のタバコを咥えた。
「……見積課の源梅子課長ね……」
由紀恵は、ひとりごとのように梅子の名前を呟くとタバコの灰を灰皿に落としながら、俺にデスクの引き出しから図面を差し出した。
「世界。今度、駅前の都市開発で大型商業施設の建設が決まったの。以前メールした件だと言えばわかるかしら」
「都市開発……」
確か見積課に配属された金曜日の夜だ。
梅子と電車に乗っていた時に、由紀恵から急遽商品開発の件でロスへの出張が決まった件と合わせて都市開発計画についての簡単な概要と企画書が送られてきたことを思い出す。
俺は黙って頷いた。
「それに伴って心奈さんのお父様の会社である花田不動産が駅から徒歩十分の好立地にタワーマンションを2棟建設することになっててうちの水回り品、すなわちトイレ、ユニットバス、化粧台、システムキッチンを全千戸に納品予定なの。ただし花田社長は一人娘の心奈さんを溺愛していてね。娘の願いはなんでも叶えてあげたいそうよ……ここまで言えば勘のいいあなたならわかるかと思うのだけど?」
俺は下唇を噛み締めた。
「まさか……ボスから……でかい仕事の為に好きでもない女と婚約してくれって言われるとは思いもよらなかったです」
由紀恵は大きな指輪がついた人差し指で俺を指した。
「そうはいうけど、あなたは高校生の時、心奈さんとお付き合いしてたじゃない。家柄も間違いないし、可愛らしい方よ。私は大賛成ね」
「勝手に決めんなよ。さっきも言いましたけど、今源課長とお付き合いさせていただいてるんで」
「適当なところで別れなさいね」