世界くんの想うツボ〜年下ドS御曹司との甘い恋の攻防戦〜
殿村が私を連れてきたのは、なじみの焼鳥屋だった。店主の名字である『たきもと』と筆文字で書かれた暖簾をくぐってすぐに、いつものカウンターに上着を脱いで二人で並んで座る。
「お、伊織久しぶりだな」
「久しぶり、修二さん」
「残業帰りか?ビールでいい?」
「あ、僕はビールで梅子はカルピスチューハイで。ちなみに新入社員歓迎会の帰りです」
滝本修二は殿村の元上司で事故で亡くなったご両親の跡を継ぐために脱サラし、焼鳥屋を経営している。
「梅子ちゃんも久しぶり、相変わらず可愛いね、べっぴんさん」
修二は涼し気な一重瞼をにこりと細めた。
「修二さん、毎回言ってくれますけど、もう入社十二年目なんで、可愛いなんて言っていってくれるの修二さんくらいです」
そう言葉にしてから、ふと耳元で『梅子さん可愛い』と甘ったるく囁く世界の声が聞こえてきそうになり小さく首を振った。
「梅子どうした?」
「いや……なんでもない……」
「あ、伊織、梅子ちゃん、おまちどうさま」
目も前にビールとカルピスチューハイがおかれて私たちはグラスを合わすと互いの胃に流し込んでいく。
「あ、修二さん、奥様のつわりおちつかれました?」
「おぉ、おかげさんでな、梅子ちゃんありがとな。ようやく嫁さん安定期はいって正直ホッとしてるよ」
確か修二の奥様は私と同じ年だと以前殿村と飲みに来た時に修二が話していた。なかなか子供が出来ないことを悩んでいたのを知っていた私と殿村にとって嬉しい報告だ。
「ついに修二さんもパパか~、すっごい楽しみですね」
「梅子ちゃん、ありがとね。伊織―、お祝いはずめよ!おむつケーキも宜しく」
修二が殿村を小突くと「はいはい分かってますよ」と殿村が眉を下げた。
「それはそうと、お前ちょっと痩せたか?飯食ってんのか?」
「あぁ、僕、料理できないんでコンビニとかで済ませちゃってますかね、食べずに寝ちゃうこともあるし。それでかな」
「しょうがねぇなぁ、これ食っとけ、サービスしてやる」
殿村が肩をすくめるのを見ながら、修二が親子どんぶりを殿村の前にコトンと置いた。
「すいません」
「はい、梅子ちゃんはこっちね。梅子ちゃんサラダ」
そして私の前には大好きな豆腐とオクラのサラダが置かれる。
「わ、これ大好き。ありがとうございます」
「お、伊織久しぶりだな」
「久しぶり、修二さん」
「残業帰りか?ビールでいい?」
「あ、僕はビールで梅子はカルピスチューハイで。ちなみに新入社員歓迎会の帰りです」
滝本修二は殿村の元上司で事故で亡くなったご両親の跡を継ぐために脱サラし、焼鳥屋を経営している。
「梅子ちゃんも久しぶり、相変わらず可愛いね、べっぴんさん」
修二は涼し気な一重瞼をにこりと細めた。
「修二さん、毎回言ってくれますけど、もう入社十二年目なんで、可愛いなんて言っていってくれるの修二さんくらいです」
そう言葉にしてから、ふと耳元で『梅子さん可愛い』と甘ったるく囁く世界の声が聞こえてきそうになり小さく首を振った。
「梅子どうした?」
「いや……なんでもない……」
「あ、伊織、梅子ちゃん、おまちどうさま」
目も前にビールとカルピスチューハイがおかれて私たちはグラスを合わすと互いの胃に流し込んでいく。
「あ、修二さん、奥様のつわりおちつかれました?」
「おぉ、おかげさんでな、梅子ちゃんありがとな。ようやく嫁さん安定期はいって正直ホッとしてるよ」
確か修二の奥様は私と同じ年だと以前殿村と飲みに来た時に修二が話していた。なかなか子供が出来ないことを悩んでいたのを知っていた私と殿村にとって嬉しい報告だ。
「ついに修二さんもパパか~、すっごい楽しみですね」
「梅子ちゃん、ありがとね。伊織―、お祝いはずめよ!おむつケーキも宜しく」
修二が殿村を小突くと「はいはい分かってますよ」と殿村が眉を下げた。
「それはそうと、お前ちょっと痩せたか?飯食ってんのか?」
「あぁ、僕、料理できないんでコンビニとかで済ませちゃってますかね、食べずに寝ちゃうこともあるし。それでかな」
「しょうがねぇなぁ、これ食っとけ、サービスしてやる」
殿村が肩をすくめるのを見ながら、修二が親子どんぶりを殿村の前にコトンと置いた。
「すいません」
「はい、梅子ちゃんはこっちね。梅子ちゃんサラダ」
そして私の前には大好きな豆腐とオクラのサラダが置かれる。
「わ、これ大好き。ありがとうございます」