世界くんの想うツボ〜年下ドS御曹司との甘い恋の攻防戦〜
「梅子も子ども好きそうだな」
「ん?……そうね、私一人っ子だから子供は二人は欲しいな、なんて思ってたけど、結婚すらも危ういわ。それはおいといて、殿村もほんと子供好きよね。以前会社の展示会でご家族で来店されたお客さまの対応しながら子供たちの面倒もよく見てたから」
「よくみてるな。僕、若い頃から結婚願望は強い方なんだけどさ、気づけばもう三十五だし」
「それはお互いさまでしょ」
「だな」
顔を見合わせてクスっと笑う。そして殿村がビールと追加で頼むのを聞きながらはこばれてきた肉じゃがを取り分けて殿村の前にことりと置いた。
「ありがとう」
「どういたしまして」
殿村に返事をしたと同時にスカートのポケットに入れっぱなしのスマホが震える。ここにきてから何度目だろうか。わざわざスマホを取り出して見なくても相手はわかっている。
私はホテル会場での世界と心奈のやり取りをかき消すように、カルピスチューハイに口づけた。
「ん?梅子、いつもよりペース早いな、あんま酒強くないんだから飲みすぎんなよ。ま、ちゃんと家まで送ってやるけどね」
「え?殿村の家、駅から反対方向じゃない。子供じゃないし、心配しなくてもちゃんと帰れるわよ」
「心配ぐらいさせて欲しいな」
「殿村?」
「送らせて」
殿村の視線に思わず口ごもってしまう。
殿村からはよく揶揄われることはあるが、こんな風に女の子を見るような視線で見つめられると自分の知ってる殿村じゃない気がしてドキンとする。
「じゃあ……お願い」
「了解」
またポケットの中のスマホが震えたが私は確認することなく、手元のハツに噛り付いた。
「ん?……そうね、私一人っ子だから子供は二人は欲しいな、なんて思ってたけど、結婚すらも危ういわ。それはおいといて、殿村もほんと子供好きよね。以前会社の展示会でご家族で来店されたお客さまの対応しながら子供たちの面倒もよく見てたから」
「よくみてるな。僕、若い頃から結婚願望は強い方なんだけどさ、気づけばもう三十五だし」
「それはお互いさまでしょ」
「だな」
顔を見合わせてクスっと笑う。そして殿村がビールと追加で頼むのを聞きながらはこばれてきた肉じゃがを取り分けて殿村の前にことりと置いた。
「ありがとう」
「どういたしまして」
殿村に返事をしたと同時にスカートのポケットに入れっぱなしのスマホが震える。ここにきてから何度目だろうか。わざわざスマホを取り出して見なくても相手はわかっている。
私はホテル会場での世界と心奈のやり取りをかき消すように、カルピスチューハイに口づけた。
「ん?梅子、いつもよりペース早いな、あんま酒強くないんだから飲みすぎんなよ。ま、ちゃんと家まで送ってやるけどね」
「え?殿村の家、駅から反対方向じゃない。子供じゃないし、心配しなくてもちゃんと帰れるわよ」
「心配ぐらいさせて欲しいな」
「殿村?」
「送らせて」
殿村の視線に思わず口ごもってしまう。
殿村からはよく揶揄われることはあるが、こんな風に女の子を見るような視線で見つめられると自分の知ってる殿村じゃない気がしてドキンとする。
「じゃあ……お願い」
「了解」
またポケットの中のスマホが震えたが私は確認することなく、手元のハツに噛り付いた。