麻衣ロード、そのイカレた軌跡⑥/伝説のあの夏…、ファーストレジェンドは奇跡を生んだ!
再編へ…/その12
麻衣



祥子からも”人質”終了の一報が入ったし、今頃は久美がリエにも今日の報告を済ませただろう…

ふう…

終わったのね、本オペレーション最大の山場となった長い一日が…


...


「麻衣ちゃん、冷たいもんでも飲めよ」

「ありがとう、倉橋さん…」

奥のボックス席で横になってると、サングラスを外した撲殺男がコーラを注いだグラスを持ってきてくれた

私は体を起こし、一気に冷たいコーラを一気に飲み干した

いやあ…、なんておいしい一杯なんだ…

まさしく五臓六腑に浸みわたり、今日一日の疲れた体が恵みを貪るような感覚かな…(苦笑)

正面でタバコを咥えて見てた倉橋さんの頬も緩んでるし、はは…


...


「今日はこれで終わりなんだろう?」

「はい…。ようやく終わりました」

「じゃあ、早く帰って休んだ方がいい。今日は実家に戻るのかい?」

「いえ、こんな包帯姿、お母さんには見せたくないんで。…今日はアパートに戻ります」

「よし、送って行くよ」

「倉橋さん…、今まで、私みたいなガキの道楽に付き合ってくれてありがとうございました」

「おい…、どうしたんだ、まるで今日が最後みたいじゃないか」

「まあ、一応大きな節目なんで、あなたにはきちんと感謝の気持ちは伝えておきたかったんです」

この時の私、既に倉橋さんのこと、すでに愛していたのかもしれない…


...


「…剣崎さんからは掻い摘んで聞いたよ。もう一人の子と一緒に、会長と総本部で会ったそうだな。これからはキミの目線はその子になるのか?」

「ええ、そうですね。横田競子って言うんです、ケイコの”ケイ”は”競”って書くんです。…まさしく今夜の火の玉川原では20分強、そいつと競っていました。命がけで。その感覚、生まれて初めて味わえたんです。そんで結局のところ、自分との闘いだったんです。それ…、ギリギリを超えちゃったところまで私、行っちゃったんです…」

「…」

倉橋さんは私をじっと見つめくれていた…

イカレた私のことを…




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