上司の甘い復讐





その日翔太さんは一日機嫌が悪かった。

私は睨まれ怒鳴られ、本当に嫌いになりそうだった。

翔太さんの苛立ちは他の人にまで伝わっていたらしい。



「ねー、川崎さん、どうしたの?」


横山さんが不安そうに聞く。


「もしかして川崎さんも、花火大会に行きたかったんかなぁ……」


そこでようやく気付いた。


「それだ、それです!」


私は思わず大声を上げていた。


「ハゲ崎だけはぶられているみたいで、奴は怒ったんでしょう!!」


私の声に、周りの人はくすくす笑う。

もちろん横山さんも笑っている。



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