上司の甘い復讐



山村君の好意を無駄にして、本当にごめんと心の中で思う。


「なんかすごい辛いです」


山村君は泣きそうな顔で私を見る。


「でも……大倉さんが幸せなら、僕はそれでいいです」




山村君はいい男だと思う。

気さくで明るくて、優しい男だと思う。

私はこんな山村君に好きになってもらえて、幸せだった。

だからこれからは、山村君が幸せになって欲しい。



「ごめんね。

……ありがとう」



なんだか私も泣きそうだ。

だけど、私には翔太さんがいる。

山村君の分まで、ちゃんと幸せにならなきゃ。


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