上司の甘い復讐
「でもね……ハゲ崎が私を好きとか、知らなかった。むしろ嫌いだと思ってた」
そう、私を酷く扱っておきながら好きだなんて、ハゲ崎はどうかしている。
もしかして、女性経験が少ないのだろうか。
それとも、すごいツンデレだとか……
「だってお前、やらかしてばかりだから」
そう言ってハゲ崎は鼻で笑う。
やっぱりこいつは嫌な奴だ、そう思うのに……
「結婚すると思っていたから。
俺は出る幕がないと思っていたから」
ハゲ崎は切なげに呟いた。
「でも別れたと知って……絶対手に入れようと思った。
でもその時にはお前はもう、俺のことが大嫌いでハゲだハゲだつって……」