念願の婚約破棄された悪役令嬢は、なぜか廃嫡寸前の変人王子に執着される
「えっ、あっ、その。
……私があなたなんかと、結婚するはずないでしょー!?」
少ししてバッチーンと痛そうな音が辺りに響き渡る。
あろうことかいっぱいいっぱいになった私は、コーデリック王子に平手打ちを喰らわせていた。
「あっ、えっと、……その」
今度はさっきまでとは違う、冷たい汗を掻く。
廃嫡寸前とはいえ、王族をひっぱたくなんて不敬を働いて、無事でいられるはずがない。
私だけならいいが、家族も巻き込んでバッドエンドになったらどうしよう。
王子は私に叩かれた頬を押さえ、黙っている。
落ち着かないまま彼の言葉を待った。
「はははっ、いってーな」
「……は?」
苛烈な断罪を想像していたのに、声を上げて実に豪快に王子が笑いだし、呆気にとられた。
「そんなに俺と結婚するのは嫌か?」
ひとしきり笑い終わり、王子の手が私の顔を自分のほうへと向かせる。
改めてみるとオーガスト王子よりもさらに背が高い。
「……嫌に決まっていますわ」
逃れるように思いっきり、視線を逸らした。
「そうか」
手が離れ、王子が僅かに笑う。
その淋しそうな顔に一瞬、胸がツキンと痛んだが。
「でも俺は、諦めないんだけどな」
ほっとしたのも束の間。
次の瞬間、不意打ちで王子の唇が重なっていた。
……私があなたなんかと、結婚するはずないでしょー!?」
少ししてバッチーンと痛そうな音が辺りに響き渡る。
あろうことかいっぱいいっぱいになった私は、コーデリック王子に平手打ちを喰らわせていた。
「あっ、えっと、……その」
今度はさっきまでとは違う、冷たい汗を掻く。
廃嫡寸前とはいえ、王族をひっぱたくなんて不敬を働いて、無事でいられるはずがない。
私だけならいいが、家族も巻き込んでバッドエンドになったらどうしよう。
王子は私に叩かれた頬を押さえ、黙っている。
落ち着かないまま彼の言葉を待った。
「はははっ、いってーな」
「……は?」
苛烈な断罪を想像していたのに、声を上げて実に豪快に王子が笑いだし、呆気にとられた。
「そんなに俺と結婚するのは嫌か?」
ひとしきり笑い終わり、王子の手が私の顔を自分のほうへと向かせる。
改めてみるとオーガスト王子よりもさらに背が高い。
「……嫌に決まっていますわ」
逃れるように思いっきり、視線を逸らした。
「そうか」
手が離れ、王子が僅かに笑う。
その淋しそうな顔に一瞬、胸がツキンと痛んだが。
「でも俺は、諦めないんだけどな」
ほっとしたのも束の間。
次の瞬間、不意打ちで王子の唇が重なっていた。