別れを決めたので、最後に愛をください~60日間のかりそめ婚で御曹司の独占欲が溢れ出す~
 学生の時からということは、やはり以前見かけた“友達”かもしれない。

 最近会社で見かける未来がやけに大人びた雰囲気なのは、そいつの好みに合わせようとしているのか。そう思うと胸にジリッとした痛みを感じた。

 しかし、片思いなら自分に振り向かせればいい。未来への想いをごまかさないと決めた和輝の気持は揺るがなかった。
 
 そして迎えた未来の25歳の誕生日。

 あの日は初めから未来の様子が普段とは違っていた。ラウンジで待っていた彼女を見て和輝は息をのんだ。

 ゆるくハーフアップされた艶やかな髪、透明感のある白い肌を生かした華やかだが上品なメイク。
 首の後ろにリボンのついたブルーのワンピースは今まで見たことがないような大人びたもの。
 とても似合っていたが、スカート丈が短く膝から下の彼女の綺麗な足のラインをさらしていた。

 急いで彼女を連れてラウンジを出たのは魅力的な姿をほかの男に見せたくないという狭量からだった。

 初めは表情の硬かった未来も、食事が進むうちにいつもの砕けた様子になっていった。
 
 食事の後、あらかじめ手配しておいたバーに誘い、彼女をイメージしてオーダーしておいた花束を渡した。
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