雪降る夜はあなたに会いたい 【下】
明け方、身体に寒気を感じて目が覚めた。
あのまま、寝てしまったんだ――。
毛布もかけないでベッドに横たわったままの状態で瞼を開ける。それに、肌襦袢を着ているだけの格好で。ぶるりと震えた自分の肩を抱きしめた。
ゆっくりと身体を起こし、ベッドに腰掛ける。身体のあちこちが痛い。そして、なんとなく頭も痛い。こめかみを指で押した。
重い身体を引きずるようにバスルームに向かう。これから仕事だ。しっかり目を覚まして、準備をしなければならない。
熱いシャワーを頭から浴びると、自分の心の中の弱くて醜い感情までも、全部洗い流してくれる気がした。
バスルームから出て向かったリビングダイニングは、まだ、太陽は完全には昇りきっていなくて薄暗い。
キッチンに立ち、朝食の準備をしようと冷蔵庫を開ける。何かを食べたいという気になれなくて、野菜ジュースだけを手にした。
グラスに注ぎ、ダイニングテーブルに置く。その時、電話機の一つのボタンが点滅しているのに気付いた。
ゆっくりと近付くと、留守番電話のボタンが光っていた。四件もの留守番電話が録音されている。慌てて再生ボタンを押した。