雪降る夜はあなたに会いたい 【下】
「栗林と竹中には腹も立つが、仕方がないから、嫌味なほどに二人でもてなしてやろう。そして自分たちがどれだけ意味のない愚かなことをしていたか、分からせてやるんだ」
「はい。私、頑張ります。いつか、心から私を受け入れてくださるように」
顔を上げ創介さんをじっと見つめると、優しく私の肩を抱いてくれた。
「――大丈夫。おまえのことをちゃんと知れば、すぐにわかる。でも。もしこの先、まだ何か雪野に余計なことをしようものなら。今度こそ容赦しない。徹底的にぶっ潰してやる」
「創介さんっ!」
冗談とも本気とも取れない声に怯えて、私は声を上げた。
「雪野も。この先、何かあっても俺に隠そうなんてことを考えるなよ? そんなことしても無駄だ。俺の情報収集能力を侮るな」
「はい……。創介さんには、本当に驚かされました」
創介さんの言葉に、つい苦笑する。そして、改めてお礼を言った。
「お父様にも、私のことお願いしてくれたんでしょう……? ありがとう」
創介さんが私のためにしてくれたこと。お父様に私のことをお願いするなんて、創介さんにとって決して簡単なことじゃない。
「雪野は分かっていないかもしれないけど、父はもうとっくにおまえのことを嫁として認めているんだ。あの人、無駄に厳しいし、仕事以外のことには言葉も少ない。分かりづらいと思うが、今回のこともすぐに乗って来てくれたんだ」
「お父様、が……?」
「だから、大丈夫。おまえは、大丈夫なんだよ」
優しく諭すように、創介さんが私を優しく抱きしめてくれた。
「――雪野は、俺の最高の妻なんだから」
創介さんが私を抱きしめながら囁く。
「最高に綺麗で――」
唇が私の首筋に触れる。
「最高に可愛い。それに――」
「……んっ」
創介さんの唇が触れた先から刺激が身体中に行き渡って、思わず吐息が漏れてしまう。
「最高に淫らな妻だ」
「そ、創介さん……っ」
その唇が首筋から下へと滑り落ちて行くから、慌てて創介さんの肩を掴んだ。
「至近距離で、こんなにも変身した雪野を前にして、俺には何もしないでいられる自信がない」
「だ、だめですっ!」
創介さんが怪しげな空気を発するから、必死になって押し止める。私だって、今日の創介さんはいつにも増して男らしいから、直視すれば簡単に流されたくなってしまうに決まっている。