悪役令嬢はクールな魔道師に弟子入り致します
「あいつは魔道師の家系なんだ。だから、そういう血が混じっているから若いうちからかなり出来た」
ふたりは歩き出した。
「セシルはどういう経緯で魔道師になったの?」
「俺の家は貧乏で、ギルドに五歳の時、下働きとして売られたんだ」
「ホントなの?苦労したのね。大変だったでしょ」
セシルはフードを後ろに倒している。顔がよく見えた。
「そうだな。大変じゃなかったというのは嘘だろう。それなりに苦労してここまできた。ありがたいことに良い師匠に恵まれて、才能を導いてもらった」
「……セシル。謙虚でえらいわ」
セシルは赤くなりながら彼女を見た。
「お前を助けられて良かった。ポンコツ魔道師だったらと思うとぞっとする」
リリアーナは笑った。
「そうね。私もあなたがポンコツ魔道師なら最初からあなたのところへは来てなかったわよ」
二人で笑い出した。
昼前にリアムと念話が通じた。彼はとても心配していたようだった。
そして、何かあれば王太子に追跡隊を出させるように約束させてあると言っていた。
ここまで馬車をよこすよりも、セシルの回復のほうが早いので、夕方にはそちらへ転移するとセシルは連絡した。
転移する直前。彼はこちらを向いて両手を握ると私を見て話し出した。
「リリアーナ。現代へ戻らず俺と一生一緒に生きてくれないか?お前を俺の妻にしたいんだ。結婚してくれないか?」
「セシル。喜んで……私もセシルの奥さんになりたい。これからもあなたの側でお仕事を支えていくわ」
ふたりは歩き出した。
「セシルはどういう経緯で魔道師になったの?」
「俺の家は貧乏で、ギルドに五歳の時、下働きとして売られたんだ」
「ホントなの?苦労したのね。大変だったでしょ」
セシルはフードを後ろに倒している。顔がよく見えた。
「そうだな。大変じゃなかったというのは嘘だろう。それなりに苦労してここまできた。ありがたいことに良い師匠に恵まれて、才能を導いてもらった」
「……セシル。謙虚でえらいわ」
セシルは赤くなりながら彼女を見た。
「お前を助けられて良かった。ポンコツ魔道師だったらと思うとぞっとする」
リリアーナは笑った。
「そうね。私もあなたがポンコツ魔道師なら最初からあなたのところへは来てなかったわよ」
二人で笑い出した。
昼前にリアムと念話が通じた。彼はとても心配していたようだった。
そして、何かあれば王太子に追跡隊を出させるように約束させてあると言っていた。
ここまで馬車をよこすよりも、セシルの回復のほうが早いので、夕方にはそちらへ転移するとセシルは連絡した。
転移する直前。彼はこちらを向いて両手を握ると私を見て話し出した。
「リリアーナ。現代へ戻らず俺と一生一緒に生きてくれないか?お前を俺の妻にしたいんだ。結婚してくれないか?」
「セシル。喜んで……私もセシルの奥さんになりたい。これからもあなたの側でお仕事を支えていくわ」