【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜
「……楽しそうね」
「楽しいです!!」
そして、ジェラルド様の隣には、王立騎士団の正装を完璧に着こなしたバルト卿がいる。
野性味あふれた姿も素敵すぎたけれど、正装姿は頼りになる騎士団長を具現化したようだ。
端正な容貌の二人が並んでいる様を見ているだけで幸せを満喫できる。
「……っ、バルト卿がジェラルド様の肩に手を置いた! やはり、あの噂は……!!」
「気を許した相手の前にいるときのあなたって、本当に社交界にいるときと違って可愛くて面白いわよね」
「……失礼致しました。レイレア様」
「楽しいからいいの。これからも、こうして時々お茶会をしましょう。この秘密の席で」
「っ……よろしいのですか!?」
優雅に頷いて、紅茶を傾けるレイレア様に、キラキラした瞳を向けてしまった私。
彼女は、ある意味、貴婦人と令嬢の戦場でもあるこの王宮で、唯一心許せる大切な友人だ。
「それにしても、ジェラルド様が追い詰められている様子は、全くないわ。考えすぎだったのかしら……」
「あの叔父様が、誰かに追い詰められるなんて、想像もできないわ」
「いや、油断は禁物よ!」
双眼鏡をもう一度のぞき込む。
そのとき、なぜか双眼鏡越しに、金色の瞳と目が合った。
その瞳の持ち主は、もちろんジェラルド様だ。