【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜

 なぜか、ジェラルド様は眼鏡を外すと、軽く首を傾げて不敵な印象を崩さないまま微笑んだ。……気がした。

「あれ、目が合った……!?」

 驚いて双眼鏡を外し、もう一度覗いてみる。
 すでに、ジェラルド様は、会議に参加した貴族たちに何かを話しかけていた。
 微笑んだジェラルド様に何かを言われる度に、見る間に青くなっていく貴族たちが、少し気の毒にすら見える。間違いなくあの場の指揮権はジェラルド様が握っている。

 ────だから、たぶん目が合ったなんて気のせいだったに違いない。
 会議をしている部屋から、このテラスまでは、相当距離がある。
 双眼鏡を覗いて、故意に見ようとしなければ、きっと気がつくはずなんてないのだから。
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