【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜
「……まあ、力がほしいと言ったのは、私だ。お前たちの力、さっさと自分のものにするとしよう」
そんな二体の精霊を見つめていたジェラルド様が、金色の瞳を細めて笑う。
きっと、私が見ていたら、精霊とジェラルド様が見つめる神々しい光景に、膝をついて祈りを捧げていたかもしれない。
この国には、古くから、強靱な精神力に強靱な精霊は宿るという言葉がある。
つまり、国でも最高位の精霊から二つもの加護を受けたジェラルド様が、当たり前のように過ごしているのは、ただその精神力によるものなのだ。
けれど、とっておき、という言葉が気になって飛び出してしまった私には、ジェラルド様の呟きにも、何か言いたげに、一瞬だけジェラルド様から視線をそらして私の背中を見つめた精霊たちにも、気がつかなかったのだ。