【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜
卒業式の会場は、あってはならない王太子とその婚約者の醜聞に静まり返った。
結婚後は、執務だけをこなすお飾りの王太子妃になることを覚悟していた。
けれど、こんな貴族が集まる場所で婚約破棄されてしまえば、もうそれも叶わないだろう。
ぐらぐらと床が揺れたような気がして、何も言うことができずに座り込んでしまう。
その時、卒業式の会場の扉が勢いよく開いた。
そこにいたのは、いつもの完璧に整えられた姿ではない、野性味あふれるジェラルド様だった。
昨日までの情報によれば、今日だってまだ前線にいるはずのジェラルド様は、いつも少しの乱れもない髪はボサボサで、髭は整えられることもなく伸びていて、服すら汚れたままだ。
そんな姿なのに、むしろ男らしくてカッコいいなんて、本当にずるい。
座り込んだ私とフェンディル殿下の間に割り込んだジェラルド様は、いきなり拳を振り上げた。