【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜
「あの……」
どう声をかければ良いのか悩んでいると、バルト卿は恭しく、完璧な騎士の礼を披露した。少しの無駄もない動きに、思わず見惚れてしまう。
「……まずは、ご結婚おめでとうございます。ステラ様、そしてジェラルド」
ニッコリ笑ったその瞳は、少しだけ光が差した海の底のような深い青色だ。
「それにしても、今回一番の功労者の俺を待たずに式を挙げてしまうなんて……。俺たちの仲だろう、水くさいぞ?」
「祝いの言葉、感謝して受け取ろう。そして、此度のこと、貴殿に厚く御礼申し上げる。……しかし」
二人は笑顔で向かい合った。イケオジ二人は目の保養だ。
もしや、あの噂はやっぱり!? と考えかけたところで、ジェラルド様が手を二つ叩いた。
「んっ?」
両側から、執事長と侍女長に腕を掴まれ、バルト卿がズルズルと引きずられていく。
そして、食堂には再び静寂が訪れたのだった。