【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜
周囲の令嬢たちは、みんな騎士団の公開訓練を楽しみにしていた。
とくに、ジェラルド様とバルト卿が参加する日は、入場が抽選になったという。
とても羨ましかったけれど、王太子妃教育も忙しくて、行くことなんて出来なかった。
「今度、差し入れでも持ってきてくれるかな」
「えっ……」
キラキラの瞳で見返してしまった自覚がある。
ジェラルド様は、そんな私を見て、少し口の端を緩めた。
「君との結婚が決まってから、騎士たちに紹介してくれと騒がれていてな……」
ジェラルド様は、王弟殿下だけれど、騎士たちに平等に接し、とても慕われていると聞いたことがある。
そんなお姿を拝見する権利を得ることができるなんて、今日この日まで想像することすらできなかった。
「……はあ。そんなに嬉しそうな顔をしないでくれ」
「えっ……」
しまった、そんなに顔に出てしまっていただろうか。
言い訳させていただけるのなら、私は周囲の令嬢たちの間で、感情のない操り人形、氷のような令嬢なんて言われてしまうほど、感情を出さないことで有名だったのだ。
「――――あの、ジェラルド様の前でだけですよ?」