【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜
いつも完璧な王族として整えている姿は、まるで敗戦後に密林に逃げ込んだ騎士のような有様だ。
しかし、驚きを隠せないような周囲の視線など、少しも気にならなかった。
「王にふさわしくないとしても、強い精霊の加護を持つ彼を補佐をしていけば良いと思っていたが……」
この時点で、精霊たちと私は、フェンディルが王位に即くことを決して認めはしない、と決めてしまった。
その証拠に、フェンディルについていた炎の精霊は、狼の姿を朧気に現わしながら、彼を見限って、私の元へと寄ってきた。
勝ち誇ったような表情をしているフェンディルは、そのことにまだ気がついていないようだ。
足早に近づいて、座り込んだステラを守るようにフェンディルの前に立ち、その頬を思いっきり殴る。