a Piece of Cake.

「聡現くんは?」
「濡れても大丈夫なんで。時計もスマホも防水」
「そう……? ありがと」

合羽を受け取り、がさがさと着る。

それを見た聡現くんが最後に、首元の紐をきゅっと結んでくれた。

軈てイルカショーが始まった。
イルカが、大きく跳んでボールを捕まえる。

「イルカって賢い」
「人間だと五歳くらいの知能があるんだって」
「五歳だったらケーキつくれますね」
「五歳には……え、作ってたの?」
「簡単なカップケーキですよ。混ぜて焼くだけの」
「その頃からパティシエの聡現くんなんだ」

感心してしまう。

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