幼馴染みとの契約交際が溺愛必須に変更されました。
倫之が確定発言をしたのと、その倫之が私を連れているという状況に、何を想像されているのかは、彼ら彼女らの目を見れば想像はつく。いよいよだ、と思って心の中で身構えた。
「三組の人たちはあっちのテーブルにいるよ。なんでこっちに」
こっちにいるの、と廣井さんが言い終わる前に「実は」と倫之が口を開いた。
「皆に報告しとこうと思って。俺たち付き合うことになったから」
「ええっ」
さっきとは違う、実際の声での反応で、場がどよめいた。
その声に、さらに外側にいる人たちまでが振り返り、何事かと注目してくる。
輪の中心にいるのが倫之だと気づいてか、ひそひそと何かを話し合う人たちも中にはいた。
視線の数と、好奇心で満たされた空気に、思わず縮こまる。それとほぼ同時に、倫之の手が私の肩に添えられた。
反射的にドキッとしたが、これも芝居の一環に違いない。
背筋を伸ばして顔を上げ、ぎこちないと思いながらもなんとか笑顔を作る。
「じ、実はそうなんです。こないだ久しぶりに会ったら、お互いひとりだし付き合ってみようかって話になって」