幼馴染みとの契約交際が溺愛必須に変更されました。
倫之が私に体当たりして押し込む形で、玄関へ体を滑り込ませた。らしからぬ強引な行動に慌てる間もないうちに、今度は、彼の腕に引き寄せられて閉じ込められる。
抱きしめられているのだとはわかったが、どうしてなのかはわからなかった。
「……我慢してきたよ、ずっと。けどもう我慢しなくていいんだよな」
「え、────」
何の話、と尋ねるより先に、顔が近づく。
抱きしめる腕を解かれないままに、唇が塞がれた。
キスされたのだと認識した直後、舌先で唇を舐められる。驚いて作ってしまった隙間から、すぐさま舌が入り込んできた。
「…………っ、ん……ん、ふ」
口内を蹂躙するように動く舌が、自分の舌に絡められる。突然のことに頭がついていかず、息苦しくて声が漏れる。
なぜこんなことをされているのか、本当にわからなかった。
この半年間、一度もしなかったし、される気配もなかったキス。
それを今、貪るようにされている──さっき彼がつぶやいた言葉のごとく、我慢していた糸が切れたかのように。
どのぐらい時間が経ったのか、やっと唇が解放された時、反射的に息を大きく吸ってしまった。